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この世界の片隅にという漫画を読んで、泣きたくなってしまった

漫画を読んで泣きたくなってしまったのはいつ以来でしょうか

この世界の片隅にの主人公すずの日常に涙してしまいそうになってしまうのは、

戦争という非日常の中でも人の暖かさを感じたからなのでしょうか

この世界の片隅に

 


作者:こうの史代
ジャンル:戦争

あらすじ

 

昭和初期の広島県呉市で生活する主人公すずのお話。

裕福でもない普通の暮らしの中、本当に昭和の初めではごく当たり前の、生活の中にいるすずはちょっとユルめの普通の女の子。

時々不思議なものが見えてしまう時もあるけれど、成長していく中で、変わっていく周りの状況に戸惑いながらも、それを受け入れながら、楽しみながら、泣きながらも、生きていくのです。

太平洋戦争中の呉市の状況は、すずの生活を容赦無く違うものへと変えようとするけれども、毎日を大切に生きているすずは前を向いて生きていくのです。

この世界の片隅にを読んでの感想

 

劇場アニメが話題作ということで、気になったので読んでみたただの好奇心持ちの読者の一人です。

しかし、内容の前情報は一切調べずに読んだ私はこの漫画にとてつもない衝撃と、この漫画の素晴らしさに涙してしまいました。

話の冒頭は、すずの日常から始まり、それから昭和初期の学校生活のお話へ。

その後、呉市へ嫁いていくのですが、嫁ぎ先での日常のお話ながら、すずの自分なりの生き方を健気に過ごしていくのですが、

いつしか、その生活には、戦争の話が絡んできます。

戦争の中でも、すずの日常は変わらないのですが、戦争は容赦無く日常を壊していく。

同級生が戦地へ向かう前の何気ない過ごし方、隣にいる大切な人との急な別れ、平和な現代ではありえないお話。

少しずつ迫ってくる「ヒロシマ」が落ちてくる日・・・

すずは、普通にいる少し明るい女の子ですが、ごくあたりまえの日常を過ごしながらも、どこか優しく包んでくれる雰囲気がある好感の持てる存在感がこの漫画にいい味を出してくれていて、その平和なすずの日常を「壊して欲しくない!」という思いがどんどん大きくさせられて

「ドカーーーーン!!」

この話は広島の話なので、戦争と広島というキーワードが揃っている限り、原爆の話はどうしても出てきます。

そして終戦を迎え、何も分からないうちに終わってしまった戦争へのもどかしさ、怒り、虚しさ、いろんな感情がすずを襲う。

すずは呉市に住んでいたので、直接的には被害を受けなかったが、親族が少し被害を受け、父親は亡くなってしまいます。

すずは戦争によって、右手を失い、自分の居場所を失ったような喪失感に襲われますが、自分のいきていく場所はこの呉市なんだと強く生きていくのでした。

あらすじのような感想になってしまったのですが、現代のありふれた日常がどれだけ幸せか考えさせられる作品でした。

この漫画を読んで、そしてこんな気持ちで泣いてしまったのはいつぶりだろうかと考えると、

もうかれこれ20年ぐらい経つでしょうか、長野県の安曇野にあるいわさきちひろ美術館を訪れた時以来です。

たぶん戦争の頃の詩を読んだのですが、その詩を読んだ時になぜか号泣した覚えがあります。

どんな詩だったかとここで言いたかったので調べたのですが、出てきませんでしたが、「ありふれた日常がとても幸せ」ということが書いてある手書きの詩だったと思います。

ふと「この世界の片隅に」を読んで思い出しました。

この漫画を読んだからではないですが、本当に戦争とはあってはならないものだと思います。

広島のことを書いてある有名な漫画がありますが、あちらの漫画も確かに後世に残したい漫画ですが、この世界の片隅にを読んで、私的には原爆と広島を題材にした漫画だったら、こちらの漫画をおすすめしたいです。

上・中・下巻で1セットです。
約2日ぐらいで読めると思います。早ければ3時間で読めるかも

 

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